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てのひら
ひらひらと隙間から差し込む朝日
頼んでもないのに温かいんだ
掌に乗せてみる 身体中が目覚めていく
このまま握ってみたけど
滑るように溢れていった
同じようにこんな風に
何かを溢すのなら
こんなに要らない 僕は 持ちきれない
だからもう大丈夫だよ
そう言って遠ざけたモノを
誰かにあげられたら よかったのかな
忘れられないものだけ しまっておこう
わかってるよ その一言で
君の心を包み込んだ気になって
もう 遅いけど
今でもまだ追いかけてる
上手く生きてきただけなら
寂しさも紛れるけど
同じ様に泣いてる誰かを
慰める歌を
この掌では君の涙全部は
拭えはしないんだろうけど
できる限りのありったけの歌を
あなたに 聞いてもらえる様に
忘れられないものだけ 選んでおこう
この掌はそっと 開いておこう
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